FAQ 10 専門的な商品を記事させるには?

 私はIT業界のすみっこのベンチャー企業の広報担当として仕事をしております。当社の製品は一種のソフトウェアで、他のソフトに組込まれてやっと世間の方々の目に触れるものになります。しかし、組み込まれて製品になったときには私たちの製品は表に出てこないため、「新製品を出すのでリリースを書く!」という動きがしにくいのです。

 また新しい会社ゆえ、いわゆるメディアリストのようなものを持っていないため、リリースをするにしてもどこにどうしたらよいのか? という問題に直面します。編集の方や記者の方々と懇意にならなければいけない・・・などという話も聞きますが、どうしたらそのような方と知り合いになれるのでしょう。

 PR会社を使えばよいのかとも思いますが、ベンチャーにはそういった予算の余裕もない場合があります。皆さんはどうしていらっしゃるのでしょうか。

●ANSWER

 御社で扱っておられる商材は、一種の産業財、あるいは部品と考えてもよいのではないかと思います。そういう目で日経新聞や日経産業新聞、日刊工業新聞、電波新聞などを読めば、同様な産業財や部品に関する記事をいくつも見つけることができるでしょう。その商材がユニークである、あるいはある種のソフトウェアにとって不可欠なものであるとするならば、ニュースバリューは十分あると考え、胸を張ってリリースが書けると思います。

 新製品については、リリースが書けないものはない、と断言できます。それが記事となるかどうかはまた別の話ではありますが。

 また新発売時だけでなく、たとえばそれが有名ソフトに組み込まれた場合など、なにか契機をつかめば、その時にリリースすることも不可能ではありません。

 また、上記のような新聞各紙は、製品に関するニュースばかりでなく、それを開発、生産している企業そのものの動きをニュースとして取り上げます。ですから、その製品が直接一般の人の目に触れないものであっても、企業の新しい動き、取り組みとして記事にしてもらえる可能性は決して低くはありません。「製品」にこだわることなく、「企業活動」がニュースになるのだ、と考えると理解しやすいと思います。

 また「日経パソコン」のような専門雑誌の記者はかなりの専門家で、中にはオタクに近い人もいます。そのような記者には、専門的な製品も理解してもらえますし、その読者もまた専門家ですから、記事にする価値を認めてもらえやすいと思います。

 ではどうやって新聞社や雑誌社にアクセスするか、という問題ですが、一般には記者クラブでリリース配布という形をとります。記者クラブのない業種は、新聞社や雑誌社へ電話すれば、リリースの送り先を教えてくれます。たとえば日経新聞の産業部へ電話すればIT業界担当記者を教えてくれるでしょう。その記者にリリースを送ることから始めるのがよいのではないかと思います。雑誌の場合はFAXを使うか郵送することになります。

 担当記者がわかったら、御社の説明をして一度来社してくれるように要請してみてください。あるいはこちらから新聞社に出向くのも有効です。そのようにして、一度コンタクトがとれれば、その後のパブリシティはかなりスムーズに行えるでしょう。

 業界専門紙については、社内の営業部門や開発部門の方が読んでいる業界専門紙をチェックすれば、コンタクトすべき先が容易にわかると思います。御社の方が熱心に読んでいる専門業界紙(誌)が、たぶん最も効果的な媒体です。