FAQ 12 E-mailでの社内報の発行をしたいのですが

 わが社ではほぼ創業と同時に社内報が発行されておりました。月1回のペースで内容は社長の所感、社内行事、職場の声、お知らせ、主な受注工事等でした。編集は一人で担当していたようです。ところが経費節減のため、年4回の発行になりました。しかし、発行回数を減らしたためなじみが薄くなったとか、回数を減らしても経費はかかるなどの理由で、わずか5回の発行で打ち切りになってしまいました。

 その後、会社内部から、経営者の考えが社員に伝わっていない、社内のコミュニケーションが十分でない、本社の様子が営業所に伝わらないなどの意見が出ました。そこで、経費がかからず、速報性があるEメールという手段を使い、「トピックス」を流そうということになりました。

 発行の目的は社内情報の開示ですが、第一に読みやすいこと(やたら数字を並べない、記事の分量を少なく、1枚におさまるなど)、第二に速報性が求められていると思います。

 かたくならず気軽に読めるもので、社内情報をスピーディーに伝達するにはどんなテーマをとりあげたらよいでしょうか。

●ANSWER

 ポイントは、

  1)経営(会社)の意志や方針を社員のもとに届けること。
  2)それをできるだけ多くの社員が読むように誘導すること。

の2点に集約されるのではないかと思います。

 トップダウンの情報伝達は、それはそれで意義がありますが、それだけでは一種の「通達」になってしまいます。社員から興味を持たれるような内容を付け加える方がよいでしょう。

 生の経営情報はトップや役員、あるいは社内の各部署から提供されることが多いでしょう。それを社員の皆さんが読みやすく、理解しやすいように加工することが課題になります。

 会社で決定された計画や方針などは、最も重要な情報なのですが、なかなか社員に徹底することができません。大多数の社員は、それを十分に読み込んだり考えたりしないものだからです。その大きな原因は、計画や方針は、会社側(経営者側)からの視点で書かれているので、社員にはピンと来ないのです。

 とくに、営業の社員などは、全社計画が個々の社員の年度予算(ノルマのようなもの)にまでブレークダウンされて初めてピンと来るのが実情です。

 よく経営トップが、「会社の方針がどうも末端の社員にまで浸透しない」とお嘆きになりますが、それは企業方針と一人ひとりの社員の目標との間を埋めるものがスッポリと抜けているためではないでしょうか。

 その間を「トピックス」で埋めるというのは、一つの編集方針になるでしょう。具体的には、計画や方針のやさしい説明を、号を分けて少しずつ掲載して行くという方法があります。期の途中なら、よい業績を上げている支店や社員を取り上げながら、いかに会社の計画や方針と社員の目標が結びついているかを示すのもよい方法です。
 たとえば新しい規則ができたとします。ただそれを社員にメールするだけではなく、それをつくった方に、なぜそれが必要だったのか、それをどのような具体的な事例に適応したらよいのか、などを付け加えると、社員の方にはずっと親しみやすく、理解が深まるでしょう。

 本社から離れた営業所の方は、本社の各部署がどんな仕事をしているのか、日頃メールや電話でだけ連絡をとっている本社の社員がどんな人なのかを知らないことが多いようです。それでは、営業所と本社の連携がスムーズにできませんし、密度の濃いコミュニケーションがとれません。本社の各部署の仕事やキーとなる社員を紹介する企画などを考えてはいかがでしょう。

 御社のシステムのITインフラの状況にもよりますが、メールをHTMLの形式にして、写真や図などを駆使したビジュアルなものにすると、よく読んでもらえるかもしれません。
 社長のお話は、経営トップの意思を社員に伝えるという意味で、必要なものと思いますが、毎回社長の話ばかりですと、いくら「読みなさい」と言ってもだんだん読まれなくなってしまいます。そこでインタビューの形を取り入れたり、社長が読んで感心した本を紹介していただいたり、最近感動したこと、あるいはご趣味のお話など、その人間性が表れる内容も盛り込んだらよいと思います。社員とトップとの距離がいくらかでも縮められる効果があります。

 会社のイベント、たとえば新製品の発表とか、大口の受注とか、大きな会議やイベントの開催でもよいのですが、そのようなものを取材して掲載するのも会社の動きが社員に伝わるので、よいと思います。

 社員の方が一番興味があるのは、「社員のこと」です。出来るだけ多くの社員を登場させたり、名前を掲載したりする方がよいと思います。地方の営業所の活動などを順番に伝えるのもよろしいのではないでしょうか。