FAQ 16 新聞のクリッピングをスピードアップする方法は?

 私の会社では毎朝、主な新聞に全部目を通して、会社に関係のある記事を探して切り抜きコピーして取締役へ配っていますが、いつも上司からもっと速くできないか、と 注意されています。スピードアップする秘訣がありますか?

●ANSWER

 新聞のクリッピングは、広報の基本的な仕事の一つですね。

 この業務には2つの側面が あります。一つは、いわゆる「広聴」と呼ばれるもので、自社がどのように報道されているかを確認し、業界の動きを含めて経営者や社員に伝達するという目的です。もう一 つは、広報担当者が否応なく新聞に目を通すことになるので、よいトレーニングになることです。

 ある会社は、8時30分始業なのですが、広報部員は交代で早出をして作業を行って、始業時には全役員のデスクの上にクリッピングされた記事のコピーが乗っているそうです。とても立派なことだと感心しました。

 さて、クリッピングのスピードアップをする方法ですが、

1.専門のクリッピング会社を利用する。
 一例としてEL-NETというサービスがあり、比較的使いやすいと思います。これは、あらかじめ登録したキーワードに従って、毎朝各紙の朝刊から該当の記事を切り抜いてFAXで送信してくれるものです。記事そのもののハードコピーが送られてくるので、それからさらに選択してコピーすれば(画質は落ちますが)一応クリッピングができたことになります。ただし、多少の漏れは覚悟する必要があります。また、一部の産業紙は契約上の問題でカバーされていません。検索の補助手段としてこれを使えば、目を皿のようにして新聞を読む負担はかなり軽減されます。

 日経テレコン21でも同様のサービスが受けられます。共同通信、時事通信、ロイターなどの通信社では、記事をテキストベースで配信するサービスを行っています。これらを利用するとデジタルに記事をクリッピングできます。

 また、日本最古の切り抜き会社という内外切抜通信社という会社があります。ここのサービスの一つに、指定した内容の記事の切り抜きが後日送られてくるというものがあります。何日分かまとめてクリッピングするときには、担当者の負担を軽くしてくれるでしょう。

 PR会社にこのサービスを委託するのも可能と思いますが、手数料が上乗せされますし、記事の選択などはあなた任せでない方がいいように思います。
 なお、このようなクリッピングは、企業内での記事の二次利用となり、著作権の問題が生じます。これはなかなか難しい問題なので、各データベースに問い合わせてください。また(社)日本複写権センターに相談するという方法もあります。

2.スタッフが役割分担する。
 それぞれの新聞を広報担当者に割り振って自宅に配達させ、朝食を食べながらでも通勤電車中でも全部目を通して来てもらう方法もあります。始業時間には記事のピックアップは終了していることになります。もちろん購読料は会社持ちにしてあげてくださいね。

3.クリッピングする記事の対象を絞り込む。
 たとえばいままで行政や業界の動向まで拾っていたものを、社名の出ている記事だけに絞りこめば、大幅な時間短縮が可能です。緊急性のある(役員が一刻も早く知る必要のある記事など)に限定するのも一つの方法かもしれません。なにが「緊急性あり」なのか、その基準の設定がまた次の問題として発生しますが。

 自社関係の記事が掲載されると、早速朝一番にトップに電話をかけて来て「いい記事が出とりましたなあ」などとご機嫌を取り結ぶ取引先の方々などが必ずいらっしゃるもので、そのときにトップが知らなかったというのはあまり好ましくありません。トップに恥をかかせない、というのも広報の仕事の一つと考えてよいでしょう。