FAQ 2 まず何から手をつけたらよいのか?

当社で初めての広報担当となりましたが、何から手をつけていいのか途方にくれています。

 ●ANSWER

広報に関する知識の習得の問題と、広報業務の立ち上げの問題に分けて考えてみましょう。

広報に関する知識を習得するには、セミナーに出席するのが手っ取り早いと思います。1日で広報の概略を教えるもの。数回から10回程度の講義で広報の全般を教えるもの。特定のテーマについて教えるものなど、いろいろあります。

代表的なセミナーには、雑誌「宣伝会議」や「広報会議」などを発行している宣伝会議社が開催している「広報担当者養成講座」や、日本パブリックリレーションズ協会が主催している「広報担当者実務講座」などがあります。これらを受けると一通りの広報の実務知識が修得できます。

セミナーを受講したら、その講師と名刺交換をして、今後の相談に応じてくれるように頼むことをお奨めします。まずいやとは言いません。そして、なにかわからないことが発生したら、「○○セミナーで先生の講義を拝聴した者ですが」とどんどん電話をかけてしまいましょう。これをやると、受講料の3倍の価値が生まれます。

書籍で勉強するのも一つの方法です。広報に関する本はいろいろ出版されていますが、概念や総論を中心に書かれているものと、実務中心のものとに分かれます。異なった傾向の本を2冊読めば、だいたいの知識は得られます。

それから先は、少しずつステップを踏んで実践してみることです。

とりあえず新商品のニュースリリース(プレスリリース)を書いてみてください。ニュースリリースというのは、記者に企業からの情報を伝えるための発表文です。企業からは毎日膨大な情報が発信されていますから、いちいち記者発表を開かれては記者も忙しくて仕事になりません。ニュースリリースは口頭による記者発表(「レク付き会見」とか単に「レク」と呼ばれます)の代用の記者発表形式です。

どんな風に書いたらよいかわからなかったら、他社の真似をすればいいでしょう。他社の例は広報のマニュアル本にはほとんど掲載されていますし、書き方も解説されていますが、日経新聞のサイトNIKKEI NETにある「プレスリリース」にアクセスすると、その日に発表された新鮮なリリースを読むことができます。企業のホームページにも掲載されています。

そのニュースリリースをどこで配るか。まず記者クラブです。記者クラブというのは、官公庁などの置かれている記者室が発祥と言われていますが、民間では担当業種別に各報道機関の記者が集まるオフィスのようなものです。自社を担当する記者クラブがわからない場合は、新聞社の経済部や産業部などに電話すれば教えて いただけるでしょう。機械などの業種では記者クラブが解散してしまいました。その場合は、各社にFAX等でリリースを送らなければなりません。

記者クラブに所属していない業界専門紙や雑誌などにも、同じ日にリリースをFAXしたり、郵送したりします。業界専門紙が集まって記者クラブをつくっている場合もあり、その場合はそこに配布します。これも、業界専門紙の編集部に電話すれば教えてくれるでしょう。

このように、会社の方から情報発信の数を少しずつ増やして行けば、取材を受けるチャンスも増え、広報活動を軌道に乗せる第一歩を踏み出すことになります。

最後に宣伝を一つ。私が書いた「社会との良好な関係を築く『広報の基本』」(産業編集センター刊)も参考にしてください。