2010/1/26 火曜日

魚長挽歌

Filed under: もぐもぐ,よもやま — Kimi @ 14:30:07

ココノッツのもう一つのブログにココランチ“があります。創業1周年記念行事として(ちょっと大袈裟ですが)、1年間に蓄積した麹町・半蔵門近辺のランチのお店情報をまとめて掲載することにしたものです
お昼を食べに出る距離には限度があります。おいしい店があっても、遠ければおのずと足が遠のきます。“ココランチ”に掲載しているお店も、だいたいオフィスから500mの半径のうちに収まっているようです。
新しいオフィスは、元のオフィスから直線で160mほど南西に位置します。半径の中心が移動したので、これから掲載するお店はその分だけ南西に移動することになそうです。これまでは新宿通りの北側の一番町近辺のお店でランチをとることが多かったのに対し、今後は南側の平河町や紀尾井町方面に足が向きそうです。
そんな折も折、“ココランチ”イチオシのお店が閉店してしまいました。二番町の裏道でひっそりと営業していた「魚長」さんです。魚屋さんが始めたお店で、刺身も焼き魚も飛びきり新鮮でおいしくて、半径500mの縁に当たるにもかかわらず遠路何度も足を運びました。
どのような経緯で店を閉めてしまったのか、情報はまったくありません。ランチばかりでなく、一度は夜に訪れてみたいと思いつつも果たせずに終わりました。返す返すも残念です。ご年配のみなさんが切り盛りしておられたので、少々気がかりでもあります。魚長で大もうけして、「これからはのんびりやろうや」という理由での店じまいであれば結構なんですが。〈kimi〉

2010/1/18 月曜日

新オフィスとお囃子の関係

Filed under: もぐもぐ,よもやま — Kimi @ 16:13:54

とうとう新しいオフィスに引っ越してまいりました。「とうとう」というのは、「ふ~」という気分を表現しております。いやはやオフィスの移転というのは手間のかかることです。
で昨日、ダンボールから荷物を取り出して整理を始めたところ、窓の直下から突然お囃子が聞こえてきました。麹町三丁目町会の主催するお餅つき大会が始まったのです。

オフィスの窓から

町内と言ったって、都心の真ん中ですから住人はそんなに多くはありません。しかし、毎年ちゃんと餅つき大会とお祭りをやっているのだそうで、さすがは伝統ある麹町です。
お囃子

では、なぜそれが新オフィスの真下なのか。今度のオフィスの大家さんは、町会長さんにして、由緒正しき(その由緒は長くなるので省略)料理屋兼仕出し屋さんのご主人だからであります。
そんなわけで引っ越しの日の昼食は、テントの下で振る舞われたお餅と豚汁とおでんですませてしまいました。
最後に写真をもう一枚。いいですねえ、こんな顔のいる麹町です。
麹町の顔

〈kimi〉

2009/12/14 月曜日

思い出の軽食堂?

Filed under: もぐもぐ,よもやま — Kimi @ 10:45:25

毎週木曜日の朝日新聞夕刊に掲載されている小泉武夫氏のコラム「食あれば楽あり」を愛読しています。男が求める味の勘所みたいなものが押さえられていて、毎回実にうまそうです。
その先週は〈ソース焼きそば〉。どんな奥の手が登場するのかと期待して読んだら、スーパーの袋入り焼きそばと添付の粉末ソースを使っているので、ちょっとがっかりしてしまいました。と同時に、いまはほぼ絶滅した外食産業を突然思い出しました。

通っていた高校の正門へと曲がる路地の角にあったその店のガラス戸はいつも全開になっていて、その左に焼きそばを焼くスタンドがありました。店内には、赤色のデコラのテーブルにビニール張りの椅子。焼きそばは、発泡スチロールではなくて、ちゃんと皿に盛って出てきました。そこにテーブルの上にある紅ショウガを載せて、青ノリを振りかけて食べる。昼食にはボリュームが少し足りないけれど、下校時の空きっ腹を満たすには適当でした。メニューにはそのほかにラーメン、カレーライス、うどんやあんみつ等々があったような。
中央線中野駅の南口にあった同様の店には、入口の右に今川焼きのスタンドがありました。夏にはそこがかき氷の器械に代ります。アイスクリームのボックスには、バニラと小倉が大きな袋に入っていて、そこから掻き出してアイスモナカにしてくれます。
こんな店が東京にはいくらもあったのですが、バブル期にほぼ全滅してしまいました。当時、こういう業態をなんと呼んでいたのでしょう。軽食堂かな。ちょっと違う気もします。業態の名称など必要ないほどありふれた存在だったのです。
昔話をするようになるのは、年を食った証拠に違いありませんが、思い出すと妙に懐かしい。きっと探せば、下町のどこかに一軒や二軒は生き残っているかもしれません。年明けに旧友たちと向島の七福神巡りをしようじゃないかと話が盛り上がっているので、その折にでも探してみようかな。〈kimi〉

2009/8/21 金曜日

「ココランチ」公開

Filed under: もぐもぐ,よもやま — Kimi @ 15:18:43

この5月に開業1周年を迎えたのを記念して、何かやろうよ、ということになりました。あれこれ考えた末、オフィスのある半蔵門・麹町界隈のランチのお店を紹介することにしました。少々手間取ってしまいましたが、今日、ようやく公開することができました。トップページの左サイドのバナーからお入りください。
半蔵門で仕事を始めた当初は、「これは、というお店があんまりないなあ」という印象でしたが、だんだん街を知るほどに、特色あるお店があちこちに隠れていることがわかってきました。
このあたりの特徴としては、イタリアンが多いこと、回転寿司が絶無であること、老舗が少なく新しいお店が多いこと、しかし、チェーン店は少ないこと、などが挙げられます。
イタリアンが多いのは、外資系企業が多いことが背景にあると思います。ガイジンとその秘書みたいな組み合わせがイタ飯屋では目立ちます。働く女性の多い地域であることも理由の一つでしょう。
立ち食いソバ屋が繁昌しているのに、なぜ回転寿司はないのでしょう。地価が高いので、一定の店舗面積を要求される回転寿司は採算がとれないのかもしれません。なくてもとくに問題はありませんが・・・。
江戸時代、この近辺は武家屋敷でした。番町は幕府を守る武士たちの屋敷が連なっていたところです。そのような場所に繁華街は成立しません。旧住宅公団の団地のようなもので、民間が勝手に蕎麦屋や寿司屋を開店するわけには行かなかったでしょう。老舗が少ないのは、そのためだろうと推測します。江戸城に近すぎるんです。老舗と呼ばれるような店は浅草とか日本橋とか、町人の街に残っていますものね。
チェーン店が少ないのは、大きなビルが少ないからです。最近建設されたビルの地下に行くと、どこもここも同じようなチェーン店ばかりが並んでいます。面白くないですね。そこへ行くと半蔵門・麹町は路面店が多く、個人営業のお店が多いんです。それだけバラエティに富んでいます。
というわけで「ココランチ」、ぜひご利用ください。コメントも歓迎です。〈kimi〉

2009/2/26 木曜日

小確幸なひるげ in半蔵門

Filed under: もぐもぐ — Banana @ 10:17:03

まだまだ寒い日もありますが、春を感じるひとときが多いこの頃です。
なんだかうきうきしませんか?
私の義母はこの季節になると、「春は臆病者やから、なかなか来いひん」と言います。粋なフレーズです。
季節は三寒四温を繰り返し、確実に春へと近づいています。

さて、うきうきするのは春の訪れだけではありません。
作家の村上春樹さんは「小さいけれど確かな幸せ」を「小確幸(しょうかっこう)」と名付けていらっしゃいますが、当社のある半蔵門はそんな「小確幸」溢れる町です。
なぜって?
それは、ランチタイムにどこに行こうか考えるのが、すこぶる楽しい町だから、なのです。

この日はみんな出払っており、ひとりの昼食。
行先決定サミットを胃袋としばし開催した結果、『汐風』さんに決定です。
それは麹町大通り沿いにある、お魚がとても美味しいお店。
ひとりでカウンターでご飯を食べながら、短冊紙に書かれた夜のメニューに思いを馳せるのも、これまた、いとおかし。

この店の「汐風定食」は、日替わりのお魚が2種類付く、とってもお得なメニューです。
普段の私はあまり真剣にメニューを吟味せず、席に着くやいなや、ひと思いにこの「汐風定食」を注文してしまいます。
ところが先日、お隣さんが金目鯛の煮付けを召し上がっていらっしゃり、その美味しそうなこと!
よーくメニューを見てると「大サービス! 金目鯛のかぶと煮」と隅っこにちょっこりと書かれており、至極反省。
次回からは、必ずやメニューと真剣対面することを心に誓ったのでした。

前回の反省を思い出し、今回はお店に入る前にメニューを吟味します。
嬉しいことに、金目鯛がメニューに上がっているではありませんか。しめしめ。
この日の「汐風定食」も魅力的なコンビネーションでしたが、かぶと煮を注文することにしました。

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日ごろからあまり「かぶと煮」に親しんでいない私は、どこまでが「可食部」なのか手探りでぎこち悪く不格好。まさに気分は川口浩探検隊。ほー、こんなところにもお肉があるんだ、と新たな発見があります。
途中、ふと、魚の頭の中に箸で侵入していくにつれ、人間の頭がい骨で祝杯を上げたとされる織田信長ばりに、「私って歌舞いちゃてるかも」と思いつつも、ちょうど良い甘さの煮汁にふっくらと炊かれた鯛を頬張れば、ご飯がすすむ、すすむ。これまた「小確幸」な昼下がりです。

でもこのメニューは、ひとりではなく、みんなで「おいしいねぇ」と言いながら食べたほうが、より美味であったに違いありません。
次回は是非、食いしん坊の名高きココノッツのメンバーと一緒に来なくては。

 『汐風』
千代田区麹町4-2 北島ビル地下1階
電話:03-3265-6097
http://www.shiokaze.co.jp/
ランチ営業:月~金11:30-14:00(土・日・祭日休)

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2009/2/24 火曜日

波打つ硝子

Filed under: もぐもぐ,よもやま — Kimi @ 16:34:25

東大病院へ行くには有名な赤門ではなくて、本富士警察署の横の龍岡門から入るのが便利。病院行きのバスもそこを出入りしています。その龍岡門の前に一軒の古めかしいお煎餅屋さんを見つけました。
私、塩煎餅が大好きです。それもスーパーで売っている袋詰めではなくて、煎餅屋で売っている煎餅が好きなんです。好きが高じて「浅草・谷根千の煎餅」というサイトまでつくったことがあります。このサイトは5年間ほど、ほとんど更新をしていないので、すっかり情報が古くなってしまいました。近々取りつぶすつもりでおります。
そんな煎餅好きですから、店を見つけたら買わずに帰るわけには行きません。いまにもモゲてしまいそうな真鍮のノブを回し、上下でワナワナとたわむガラス戸を開けて店に入りました。奥に声をかけると、「はい」と小さな声が聞こえて老主人が出てきました。
煎餅30枚を包んでもらいながら
「おたくは古いんですか?」
と思わず出てしまった質問に、老主人の答えは、
「そこから斜めに窓硝子をみてくださいよ」

edoarare.jpg

これこそ迷回答にして、類い希なる名回答と言わなくてはなりません。
「ああ、波打ってますね。これは戦前の硝子ですね」と私。
「ここらへんは戦災でみんな焼けちゃったので、戦後間もなくなんですがね」
いまの板ガラスが極めて平滑です。斜めから見ても波打つなんてことはありません。しかし、昔は生産技術が未熟だったので、庶民の家に使うガラスはかすかに波打つのが当たり前だったのです。

老主人は、私の年格好をを見て、「硝子を見ろ」と言ったのでしょうか。硝子を見ただけで、答えがわかる人はある年代以上に限られます。
「あの頃は、硝子ビンにも泡が入っていましたね」と私。
「ほら、ここいらのビンにも泡が入っているでしょう」と老主人。
この店では、小さいあられの類はアルミの蓋のついたビンに入れて売っています。昭和40年代まで、こういう入れ物に飴やお菓子を入れて、量り売りをしているお店が多かったんです。
「この蓋もアルミだとわからない人が多いんですよ」
まさか。でも、そうかもしれないな、と思い直しました。
「江戸あられ 竹仙」というお煎餅屋さんです。これからもずっと商売を続けてほしいものです。〈kimi〉

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