文章読本

広報の仕事をしていると、文章を書く機会が多くなります。
若いときにコピーライターという名刺を持たされていた私は、とくに「書くこと」への関心を持ち続けてきました。
そこで一時期、「文章読本」の類を片っ端から買い集めて通読したことがあります。谷崎潤一郎から三島由紀夫、丸谷才一、多田道太郎、本多勝一等々、ついには斉藤美奈子の「文章読本さん江」まで。我ながらよく読んだものです。
それで文章がうまくなったのかとの問いには、「少しはうまくなったと思う」という答えを用意しております。実際、なにかと役には立つものですよ。たとえば多くの著者が口を揃えておっしゃるように「ワンセンテンスを短くすること」を意識するようになりましたし、本多勝一さんの『日本語の作文技術』 を読んだら句読点の打ち方に神経質になりました。私は比較的句読点が多い方です。こういう諸点が頭に入っているといないとでは、文章の出来に差が生じるだろうと信じています。
が、しかしですよ、ときどき私はわざと長い長いセンテンスを書いたりします。必ずしも諸大家のおっしゃるようにしていればよいというものでもないだろうと、このあたりはだいぶヘソが曲がっております。
最近この手の本は読んでいなかったのですが、2、3日前、昨年買って忘れていた本が書棚にあるのに気づきました。辰濃和男著「文章のみがき方」岩波新書。エッセンスだけをまとめてあって、よい文章読本になっています。他は読まなくてもいいんじゃないかと思うくらいです。おすすめです。
で、これを読みながら気がつきました。朝日新聞の記者(またはOB)って、文章読本を書く人が多いなあ。本多さんも辰濃さんも森本哲郎さんもそう。ほかにも栗田亘さんとか大勢います。大学やカルチャーセンターなどで文章指導をしている元記者も多いようです。昔の週刊朝日の編集長扇谷正造さんは、エッセイストとしても評価の高い女優高峰秀子さんに書き方を指南したと言われています。
世に名文家として知られる記者も、古くは笠信太郎から荒垣秀雄、入江徳郎、疋田桂一郎、深代惇郎、轡田隆史・・・と朝日が多い。つまり「天声人語」や「素粒子」を書いていた人が評価される傾向があるんでしょうね。
では、どうして文章指導家が朝日に多くて他紙に少ないのか。わが社の元朝日新聞編集委員の見解は、朝日は専門性の高い記者よりジェネラリストを育てる傾向があるためではないか、というものです。ある分野を専門的に追い続けて来た記者は、退職してもその分野のジャーナリストや評論家として一家をなすことになる。ジェネラリストは筆一本ということでしょう。
真否はともかくとして伝統的に「名文家なら朝日」というブランドが確立してしまっていることも要因と言えそうです。そう言えば、かの夏目漱石も朝日新聞記者でした。

ちょっと軽井沢

台風13号の行方が気になる週末の土曜日、朝起きると意外にも台風は太平洋上に進路を変更しており、予定していた高崎の知人宅を訪問することにしました。台風一過の東京は新宿副都心から遠くの山々まで青い空をバックにくっきりと浮かび上がり、絶好のドライブ日和です。台風直撃のニュースに予定をキャンセルした方が沢山いたのか、渋滞もありません。

 さて、高崎の知人宅から軽井沢までは信越自動車道でわずか1時間足らずとのこと。テニスやゴルフで良く行ったことのある軽井沢ですが、ここ何年も足を運んでいません。それでは「軽井沢でお食事を」ということになり、5時過ぎには旧軽を散策しておりました。沢屋で色鮮やかな薔薇ジャムを購入し、土屋写真館でセピア色の写真を眺めたあと、ドイツ料理のキッツビュールへ。

信州りんごのソースが添えの鴨肉のローストは甘酸っぱいソースと柔らかい鴨肉がよくあいます。今日は質の良いアイスバインがあるという店長の言葉通り、赤味がかったアイスバインは噛む毎に引き締まった味がほどけるような味わいです。車の運転のため、ビールもワインもいただけなかったのが唯一の心残り!

その晩はプリンスホテルに一泊し、翌朝、スワンレイクとして名高い「雲場池」へ立ち寄ると、カモたちが涼しい顔で泳いでいました。少々の後ろめたさを感じつつ、湖畔を散策。雲場池はもみじに囲まれていて、紅葉の時期は緑、黄色、オレンジ、赤色の絵具を散らしたような実に美しい光景がひろがるのですが、いまはまだまだ緑深い森の中です。それでもなんとなく秋の気配が・・・

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帰りには、もちろんお決まりのおぎのやの釜飯をお土産にして、、

独断専行

 先に書いたように、PRPUBを開設したのは1996年でした。そのとき、勤め先の会社はホームページ(当時はウェブサイトという用語は一般化していませんでした)を持っていませんでした。ドメイン名さえ取得していなかったのです。
広報室長としてホームページの開設を会社に提案しましたが、トップはクビをかしげるばかりでした。私だけでなく、何人かの幹部社員が業務上でのインターネット利用を提案したようですが、そのたびによい返事をしないので、「トップはインターネットがお嫌いだ」という風評が立ち、その後誰一人としてインターネット関係の提案をしなくなってしまいました。
その頃、社名ドメイン名を大量に先行取得して、その会社に高く売りつけるという商売が世界的で行われていました。おちおちしてはいられません。

私は独断専行して、密かに社名ドメインを取得してしまいました。そして機会を狙って、再びトップにホームページの開設を提案して了承を得ることに成功しました。成功のポイントは、情けないことに「金をかけません」という条件でした。そして「危なくなったらいつでも閉めますから」とつけ加えたような記憶があります。何が危ないのかよくわかりませんが、トップが新しい技術や自分では理解できない世界に対して漠然とした不安を抱いていると推測したのです。そうやって形ばかりのホームページを公開し、その後、時間をかけて少しずつ充実させて行きました。

いま、クライアントのサイト構築をお手伝いしていると、コストをかけなくてはよいものはできない、という当たり前のことを改めて思い知らされます。私がやったような「金をかけません」という提案はインターネットの黎明期だからこそであって、各社がウェブ上で競い合っている現在では考えられないことです。しかし工夫をすれば、4マスの媒体費に比べ、はるかに少ないコストで効果的なサイトを仕上げられることもまた事実です。広報活動の基盤として、自社のサイトの状況をもう一度見直してみることをお薦めします。

独断専行というのは、ガバナンスの観点からはほめられた行為ではありません。しかし、内部統制にがんじがらめになって、新しい世界へ踏み出すのが遅れては競争に勝てません。どこで折り合いをつけるか・・・。いまは、どこの企業でも内部統制派が勢いを保っていると思いますが、いずれまた、大きな転換点が来るだろうと、私には思えてなりません。

PRPUB

 1996年、まだインターネットは生まれてから間もなく、先進的な企業がようやくHTMLでホームページを立ち上げ始めた頃でした。そのとき日本のウェブサイトに、広報をテーマにしたサイトは一つもありませんでした。日本で最初の広報のウェブサイトという栄誉は私がつくった「PRPUB」がいただきました。
 広報をテーマにするホームページをつくろうと思い立っても、どんなコンテンツにするかが問題です。考えついたのが広報に関する質問をWEB上でいただいて、FAQ(frequently asked questions)集をつくるというアイデアでした。自分でも多少は広報のあれこれが理解できたかな、という自信がついてきた頃でもありましたが、それよりも、広く質問を募って、それに答えるという作業を自らに課すことによって、広報の勉強を続けようという気持の方が強かったと記憶しています。
 ところが、この思惑はあまり成功しませんでした。当初こそいくつかの質問が寄せられましたが、そのうち一通も来なくなりました。それにつれて更新もおろそかになり、ヒット数も減少するという悪循環に陥ったのです。しかし、このサイトがWEB上にあることで、ある種のプレッシャーを感じつつ広報の最新の動きから目を離さずにいることができたことは、振り返ってみればよかったと考えています。
 もう役目は終えたのかな、と何度も考えましたが、時々PRPUBを読んで勉強しました、とおっしゃる方が現れるのです。私の知らないところで(あたりまえですが)、密かにお役に立っていたのかもしれません。それはとてもうれしいことです。
 そのPRPUBのメインコンテンツである「PRFAQ」を、今回このココノッツのサイトに移管しました。これをもってPRPUBの歴史を閉じるつもりでしたが、考え直してもうしばらく残すことにしました。やはり「日本初」という栄誉は刻んでおきたいと思ったのです。WEB上から削除してしまったら、もう永遠にその事実は消えてしまいます。こういう考え方はITの世界では古めかしいものだろうとは思いますが、害のない自己満足だと思って許してやってください。

 

バディの能力

忙しい朝はラジオを流すに限ります。先日もラジオから流れるニュースを聞くともなしに聞いていたのですが、意外なニュースに思わず立ち止まりました。 

 『アリゾナ州で、犬が電話で119番通報をして飼い主の命を救ったそうです』 

この犬は受話器を前足で外して、前歯で911番(日本の110番と119番に相当する)をプッシュして、ワンワン吠え続けて救急隊を呼んだというのです。 

不思議!犬が人間並みに状況判断をして行動を起こすなんて、あり得ない気がします。でも、もしかして10歳くらいのわんこで人間と話しができる位に頭が良くなっていて、そんな事ができるようになったのかも知れませんね。そういえば、以前、20歳近い老犬がテレパシーでご主人が外出さきから家に帰ろうと考えた瞬間に玄関に移動して待っている、というドキュメントがあったりして、と考えていると、、、 

「この犬は介助犬で、飼い主がいざという場合にそなえて訓練したあったのだそうです。」

介護犬なら、と思わなくもないですが、よく考えれば、訓練された介助犬だとしても、犬にそんな高度な知能があるのが疑問です。 因みに我が家で私が突然倒れたら、我が愛犬はどういう行動をするのだろうかと試した事があります。しばらくは前足でねえねえと起こそうとし、ワンワンと吠え、そのうち、Zzzzと寝息をたてて寝てしまいました。(私は寝ているんじゃなくて、倒れているのよ。誰か助けを呼んできて〜)といってみても、『あ〜起きた〜。あそぼ〜』というばかり。 

そこで早速インターネットで先ほどの賢いわんこのことを調べてみると、ありました。 

シェパードが911番、飼い主の命救う 三度目のお手柄 

米アリゾナ州のジャーマン・シェパード「バディ」が飼い主の発作を911番へ「電話で通報」して命を救い、これが通算3度目のお手柄。飼い主のスタルネイカーさんは10年前に頭部を負傷して以来、発作が起きるので、介助犬のバディに911番通報のトレーニングをしていました。バディはいまでは通信員が応答するまで911番にダイヤルし続けることができるのだそうです。当然、スコッツデール救急システムにはスタルネイカーさん宅に911番通報できる介助犬がいることが登録されておりました。

驚くことに、このバディ君はわずか1歳半! 訓練すれば、わんこのIQでもこれほどのことができるということなのでしょうか。

隣で惰眠を貪る君よ、取り敢えず、甘え上手なことは分かったけど、ちょっとはバディ君を見習わない? 

 PS ココノッツブログ始めるから書いてね。これは業務命令だからと仰る。ブログって業務命令で書くもんじゃないでしょう〜(^^;と思いつつも、、、書き始めました。励ましのコメントお待ちしております。

両国あたりを

 どうもこのところオンとオフの境目がなくなってしまって・・・。勤め人の時代と違って、オフの日に仕事をするのはそれほど苦痛ではありません。むしろ楽しくやっています。この3連休にも原稿を1本書かなくてはならず、さるクライアントへのヒアリングの準備もするつもりでした。しかし、こんなことを続けていると、いずれ枯れ果ててしまいます。オンとオフ、メリハリをつけなければいけません。

と、そういうわけで、この3連休初日の13日は両国へ行ってきました。お目当ては江戸東京博物館の「北京 故宮書の名宝展」です。ここに展示されている王羲之の「蘭亭序」という書を一目みたいと思っていました。40歳前後の数年間、先生について書道を学んでいたことがあります。そのときのお手本がこれ。書の最高峰といわれているものです。会期が長いと思ってすっかり安心していたら、この15日で終わりということに突然気がつきました。そこであわてて出かけたわけです。書の展覧会など空いているだろうと高をくくっていたのは大失敗。会場はかなりの盛況。私と同じような駆け込み組が多いと見ました。

せっかく「下町」まで行くのだからと、久しぶりに重いデジタル一眼を肩に持って出ましたので、博物館を出て両国駅の東側あたりを一回りしてみました。町内は秋祭りの準備。これはいい写真がとれる、とは思ったのですが、なかなかそうは行きません。

よい写真は撮影者のセンスと粘りがつくり出す、と20代にして悟りは開いたのですが、いつまでたっても進歩がみられません。

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今日、ここから始まる「ココノッツブログ」

みなさま、こんにちは。

株式会社ココノッツの君島です。

今日、ここから「ココノッツブログ」をスタートさせます。ココノッツ(CocoKnots)は広報コンサルタントファームではありますが、このブログのテーマは広報やIRに限らず、あっちこっちに飛び回る予定です。

書き手は当面、君島と(書くのをいやがっている)荒木の二人になるだろうと思います。医療ジャーナリリストの田辺功は本人のページを別に設けていますので、もっぱらそちらに書き込みます。

私は怠け者です。人間は“怠けたい怠けたい”という思いをつのらせることによって文明を進歩させてきました・・・なんて、そんな難しいことはどうでもいいんですが、過去に2回ほどブログに挑戦して破れた経験があります。こどもの頃から日記が1ヶ月と続いたことがありません。しかし、このブログは「仕事」と考えて続けようと思います。仕事に関しては、私、結構がまん強いのです。

あ、そろそろ出掛ける時間です。クライアント(になるはずなんだけど)を待たせてはいけません・・・と、そういうわけで、みなさま、よろしくお願い申し上げます。