2017年11月13日

(230)NHK受信料めぐっての議論

 NHKの受信料を巡って最高裁で弁論が開かれた、というニュースがありました。10月25日のことで、最高裁は年内にも受信料の強制的な徴収の是非を判断するようです。
 実はその1週間ほど前、わが家でも事件がありました。奈良のおばの受信料で家内とNHKの集金人が2、3時間も言い争ったのです。
 満86歳のおばは、家内の父親の弟の妻です。夫が7、8年前に亡くなってからは一軒家に1人暮らしです。朝起きてから日中は、近くのディケア施設に “出勤” し、夜は家で眠ります。2カ月に1週間ほど、家内が東京から奈良に出かけて世話をしています。中度の認知症で要介護3の認定を受けています。
 テレビはありますが、ニュースは見ません。なぜかそれだけは操作できるので、好きな歌手が出ている数年前の民放の録画ビデオだけを毎日つけながら寝ています。
 家内は行くたびにおばの身の回りの整理をしています。先日、たまたまNHKの集金人と鉢合わせしました。古い預金通帳を解約したところ、NHKの受信料が自動的に引き落とされていた通帳で、もう1年近く受信料が不払いになっているというのです。
 家内はおばの病状を話し、「NHKは見てません」といいました。しかし、もちろん集金人は引き下がりません。見ていようと見ていまいと、テレビがあれば、受信料は払わなければならない、法律で決まっているから、というわけです。「介護に寄られた貴女がNHKを見るでしょう」「テレビを捨てたらいいんでしょう」などとのやり取りで、家内も最後には折れた様子でした。
 テレビを捨てれば、おばの好きなビデオが見れません。先の短い年寄りにそれをやめさせなければ集金するというNHKの姿勢はたいしたものです。自宅で受信料を払っているのに、介護先でも払えというのは二重払いでないかな、とも思います。
 厳密にいえば受信料支払いの義務は放送法の補足的な規定を根拠にした慣用で、裁判では義務かどうかが争われているようです。公共放送の意義はわかるものの、電気料金の原発代、太陽光発電代などと同様、本来は税金で払うべきものを国民に払わせる施策のようです。被介護者や認知症高齢者が増えているこの時世にこのままでいいのか、と疑問が沸いてきました。