2018年12月17日

(285)医師の働き方、アイデアはいろいろですが

 医師の働き方改革の議論が進んでいるようです。最近、私が参加している医療関係の勉強会でも話題に上がり、いろんな意見が交錯しました。現場の医師の話を聞くと、10年、20年前よりはよくなってはいるようですが、それでもまだまだ、の印象でした。
 医師、とくに病院勤務医の労働はあまりにも過酷です。朝から外来、午後は入院患者の診療、そして夜勤・当直し、翌朝も外来や手術、などは信じられない勤務です。寝不足でぼんやりしながら診察したり手術したりが許されるのは医療の質が求められていないから成り立つことです。質の確保のため、連続長時間勤務は制限し、医師の数が足りない場合は病院の業務を縮小すべきでしょう。
 医学部入試で女性差別が話題になりましたが、最も実現可能な医師不足対策は女性医師を働きやすくすることです。一定規模の病院には職員用の保育所や病児保育所設置を義務づけます。国が補助したり、優遇策を講じ、できれば一般に開放します。勤務時間や体制も個々の医師に合わせて多様化します。
 一方で医師の仕事の軽減も必要です。事務的なもの、雑務的なものは医療秘書に、医療の一部も専門看護師や技師などの専門職ができるようにします。人件費は医師の診療報酬から捻出するのではなく、一定の人件費を病院に認めます。
 いまは医師が自由に専門の診療科を選べます。日本は脳外科医や心臓外科医が多すぎると指摘されています。国全体として必要数を決め、研修・養成するのが本来です。診療科も病院任せですが、地域で必要な科は公的病院に設置すべきです。もっといえば、利益のあがる科だけの病院は民間といえど疑問です。多数の専門医を揃え、さまざまな角度から検討し、最善の医療を提供するのが病院の役割だと思います。
 薬好きのうえに病院好きなのか、ほんのちょっとした不調で日本人は受診します。思い切って災害時のように重症者を優先し、病院ごとに 1日の受診患者数を制限してはどうでしょうか。
 いろんなアイデアは出るのですが、最後は「だれがどうやってするんですかね」で時間切れになります。